江戸時代から昭和初期まで使われていた箱型のお膳、“箱膳(はこぜん)”
ちゃぶ台が主流となる明治時代中期までは一般的に使われていました。
小学生に上がるころの年齢になると一人一台、自分専用の箱膳を使って食事をしていたと言われています。
箱の中には一人分のお茶碗や小皿、お箸などを収納し、食事をする時に蓋を裏返してお盆のように箱の上に乗せ、その上に器を並べて食事をします。
そして食事が終わるとお茶碗にお湯を注ぎ、たくあんなどのお漬物でお椀についたご飯を拭う、そしてそのお湯を飲み、お漬物も食べる。
そのあとふきんで器をきれいに拭き上げると、箱の中に収納します。
現代ではなかなか想像できませんが、水洗いはひと月に数回ほどだったのだとか。